『信長の野望・天道 with パワーアップキット』は、コーエーテクモゲームスが開発した歴史シミュレーションゲームで、シリーズ13作目『信長の野望・天道』に拡張要素を加えた作品です。本作は、リアルタイムで進行する戦略性と、独自の「道」システムを特徴とし、戦国時代の日本を舞台にした深い戦略体験を提供します。
ゲーム概要
本作では、プレイヤーは戦国大名となり、日本全国の統一を目指します。リアルタイムで進行するゲームシステムにより、内政や軍事、外交などの要素が同時に進行し、プレイヤーは状況に応じた迅速な判断が求められます。また、シリーズ初の試みとして、AIエディタが搭載されており、コンピューターの思考パターンをカスタマイズすることが可能です。
前作の革新をマイナーチェンジしたような『天道』ですが、
最大の特徴は「道」システムの導入です。プレイヤーは、城と周辺の街を「道」でつなぐことで、支配範囲を拡大し、資源の確保や軍の移動を効率化できます。このシステムにより、戦略的な領土拡大が可能となり、敵勢力との緊張感ある攻防が展開されます。
パワーアップキットの追加要素
パワーアップキットでは、以下のような新要素が追加されています。
- 文化システム
新たに「文化」要素が導入され、文化施設の建設や文化ポイントの蓄積により、内政や軍事にさまざまな効果をもたらします。
- AIエディタ
シリーズ初のAIエディタにより、コンピューターの行動パターンを細かく設定でき、より多様なプレイスタイルが楽しめます。また、他ユーザが作成したAIデータを組込む機能も用意されています。
- 新シナリオとイベント
「信長誕生」や「慶長大転封」などのシナリオが追加され、歴史的なイベントがゲーム内で再現されます。
- エディット機能の強化
武将や勢力、拠点などのデータを編集できる機能が充実し、プレイヤーの好みに合わせたカスタマイズが可能です。
ユーザーレビューと評価
Steamでのユーザーレビューでは、好評と評価されています。特に、戦略性の高さやAIエディタの自由度、文化システムの導入が好評を博しています。
レビュー内容をまとめてみると
- AI編集機能の導入は評価されるも、AIの挙動には課題あり
パワーアップキットで追加されたAI編集機能により、プレイヤーはコンピューターの行動パターンをカスタマイズできるようになりました。これにより、無印版よりも長く遊べるとの声があります。しかし、AIの判断力には限界があり、兵力差があっても攻めてこない、敵領地を経由して兵を輸送するなど、非効率な行動が見受けられるとの指摘もあります。
- 文化システムの導入は賛否両論
新たに導入された「文化」システムは、内政や軍事にさまざまな効果をもたらします。特に「教練」により、武将の育成が可能となり、戦力の強化に繋がると評価されています。一方で、文化施設の建設には多くの資源が必要であり、序盤での活用は難しいとの意見もあります。
- エディット機能の充実によりプレイの幅が広がる
エディット機能の強化により、武将や勢力、拠点などのデータを編集できるようになりました。これにより、プレイヤーは自分好みのシナリオを作成したりすることでプレイの幅が広がっています。
- 新シナリオと武将の追加により再プレイ性が向上
パワーアップキットでは、新たなシナリオや武将が追加され、プレイヤーはこれまで操作できなかった大名や武将を使用できるようになりました。これにより、再プレイ性が向上し、シリーズファンにとっては新たな楽しみ方が提供されています。
- 全体的な評価は高いが、改善の余地もあり
全体として、パワーアップキットの導入により、ゲームの戦略性や自由度が向上し、多くのプレイヤーから高評価を得ています。しかし、AIの挙動や文化システムのバランスなど、一部には改善の余地があるとの意見も見受けられます。また、STEAM版では2009年の発売当時に配信されたファンクラブコンテンツの顔変更エディタやタイアップ武将は使えない点も注意が必要です。※顔変更エディタについてはユーザー作成のツールで代用可能
以上のように、『信長の野望・天道 with パワーアップキット』は、シリーズファンや戦略シミュレーションゲームを好むプレイヤーにとって、高評価な出来となっています。
ただし、一部のシステムには調整の余地があるため、今後のアップデートや改善に期待が寄せられていますが、KOEIなのでアプデは無いと思われます。
総評
『信長の野望・天道 with パワーアップキット』は、リアルタイムで進行する戦略性と、「道」システムによる独自の領土拡大要素、さらにパワーアップキットによる多彩な追加要素が融合した作品です。戦国時代の日本を舞台に、深い戦略体験を求めるプレイヤーにとって、非常に魅力的なタイトルと言えるでしょう。
また、余談ではありますが本作も前作革新と同様に、ユーザーの改造ツールが充実しているので、武将の顔グラを追加したり、BGMを変えてみたりと色々自分好みに改造して楽しむことができるのも、個人的には高評価となるポイントです。
現在はSteamで購入できますので興味のある方は確認してみましょう!※古いゲームの割に値段が高いので購入するならセール時がオススメです!